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第37回全国交流集会アピール

第37回道路全国連・全国交流集会は40団体、103人が参加して、外環道路への建設反対運動が40年を迎えた千葉県市川市で11月5日、6日の2日にわたり開催された。

ムダで有害な公共事業は一昨年の政権交代後も一向に止らず、多くの国民に失望を与えている。公共事業費の中でも道路建設のための事業費は突出しており、住民を無視して進められる環境破壊の道路建設をストップさせることは急務である。

3月11日に起きた東日本大震災は東北地方を中心に東日本各地に甚大で深刻な被害をもたらした。国はそうした被害地域の住民を助け、1日も早い復旧、復興のためにこそ予算を振り向けるべきであったのに、今年度の当初予算における道路事業費は1兆4,536億円で昨年度とほぼ同じ規模であった。特に圏央道や外環道など大都市圏環状道路の事業費は大きく、この二つの道路だけで約1,200億円もの予算が計上されていた。これは津波で流された鉄道や地震で寸断されている生活道路の全てを復旧させるために必要な予算を上回る規模である。国土交通省は当初、公共事業予算の5%を震災復興費捻出に備えるためとして執行を保留にしてきたが、10月7日、それさえも解除してしまい、さらに災害対策を名目に高速道路建設を一層進めようとしている。国がこうした予算の立て方を改めずに、震災復興を名目に新たな税負担を国民に求めることは許されない。

福島第一原子力発電所の原子炉事故は政・官・業・学・報(メディア)がつくり上げてきた「安全神話」を一挙に崩壊させた。私達は道路建設をはじめとする公共事業の中に原発と同じ政・官・業・学・報一体の「安全神話」の形成と住民への押しつけを見て来た。建設を前提とし、道路建設の影響を故意に低く評価する環境アセスメントや道路建設の効果を過大に評価する事業評価などである。また必要な情報を国民に隠す手法や公聴会や説明会で行政が音頭を取って情報操作をしてきたことも原発と同じ構図である。さらに言えばこうした行政のあり方をチェックし、その暴走を止める司法がその役割を果たして来なかったことも厳しく追及しなければならない。

自動車排出ガスと学童の喘息発症との因果関係が大気汚染被害者の粘り強い運動の結果、環境省のSORAプロジェクト(自動車排出ガスと呼吸器疾患との関連についての研究調査)でも明確な形で証明された。これによって自動車排出ガスの影響で苦しむ全国の公害被害者の国による救済は急務となった。また道路建設によって自動車排出ガスが新たな健康被害者を生まないよう、安全側にシフトした環境アセスメント制度を確立し、新規はもとより建設中の道路についても建設を中断しアセスをやり直すことが必要である。

今回の集会では公共事業の現状を分析し、その抜本的な改革に向けて日弁連が提案する「公共事業改革基本法(試案)」について高尾山天狗裁判弁護団長・鈴木堯博弁護士が特別報告し参加者で議論した。試案の目的は公共事業における徹底した情報公開と市民参加の保障そして客観的で科学的・合理的な評価システムの確立である。私達はこの提案に大いに勇気づけられた。

福島第一原子力発電所事故という災禍を機に公共事業のあり方が改めて問われている。私達はまちづくりや自然保護の運動そして子ども達の健康を守りたいと願う人々と連帯しムダで有害な道路建設を止めさせ、自然と調和した真に豊かな社会を構築するため、今後も粘り強く運動を続けていく。

2011年11月6日

  • 第37回道路全国連・全国交流集会参加者一同

第37回全国交流集会 ―環境破壊、住民無視の道路建設を止め、建設費を東日本大震災の復旧、復興へ―

3月11日に東日本を襲った地震と津波そして原発事故の被害はその規模と深刻さでこれまで例を見ないもので、被災地の復旧、復興に向け、政策の大転換が求められています。それにも拘わらず、住民の望まない環境破壊の道路建設は相変わらず全国各地で進められています。これでいいのでしょうか!
皆様の体験、運動の現状をお持ちより頂き、交流し、この不当な状況を打ち破る新たな一歩を踏み出す機会としたいと存じます。多数の皆様の参加をお待ちしております。

  • 日程:2011年11月5日(土曜日)~6日(日曜日)
  • 開催地・会場:千葉県市川市 千葉商科大学

プログラム

第1日目(11月5日)

  • 12時45分~16時30分 現地見学会
    • 12時30分 京葉線「新浦安」駅、南口デッキ(改札出て右側)集合、受付
    • バスにて、浦安湾岸地域~外環道高谷ジャンクション~外環道路路線沿いに市川市内、松戸市矢切り地区を経て松戸市「関さんの森」~千葉商科大学(ルートは予定)
  • 16時45分~17時45分 全体集会 会場:千葉商科大学 1号館101教室
    • 特別報告「外環反対運動の40年」 高柳俊暢(外環反対連絡会)
    • 「千葉県の自然保護と道路問題」中山敏則(千葉県自然保護連合)
  • 18時~20時 懇親会 会場:千葉商科大学食堂
  • 宿泊:セミナーハウス・クロスウェーブ船橋 ※懇親会終了後、バスでお送りします。

第2日目(11月6日)

  • 9時30分~12時10分
    • 基調報告 橋本良仁(道路全国連事務局長)
    • 特別報告「ムダで有害な道路を作らせないために―公共事業の抜本的改革法案を提案する―」鈴木堯博(高尾山天狗裁判弁護団長、弁護士)
    • 質疑・討論
    • 報告「広島・国道2号線裁判控訴審の現状」
    • 報告「横浜連協による住民訴訟と公害調停」比留間哲生(横浜環状道路対策連絡協議会会長)
  • 12時10分~13時 休憩 ※会場前ロビーにて展示、資料販売、情報交換など
  • 13時~15時40分
    • 特別報告「自動車排ガスと喘息 ―SORAプロジェクトの結果」西村隆雄(東京大気裁判弁護団、弁護士)
    • 報告
      • 「第二京阪道路供用開始に伴う大気汚染」長野晃(道路公害反対運動大阪連絡会会長)
      • 「市川市内と外環埼玉区間沿道のNO2汚染濃度比較による外環影響予測の検証」鈴木一義(市川の空気を調べる会代表)
      • 「新山梨環状道路反対運動の現状」川村晃生(新山梨環状北部区間反対連絡協議会事務局長)
      • 「名古屋環状二号線工事による家屋被害」篠原正之(名古屋環状2号線問題懇談会事務局長)
      • 「道路騒音問題と環境基準」標博重(首都圏道路問題連絡会代表)
      • 「東京の都市計画道路の問題点」長谷川茂雄(三鷹336号線道路を考える会)
  • 15時40分~16時 まとめと次回への引き継ぎ

参加費用

  • 現地見学:2,000円
  • 参加費:2,000円(首都圏以外と幹事)、1,000円(首都圏一般参加者)
  • 懇親会(第1日目):4,000円
  • 宿泊:7,900円(朝食込)
  • 昼食(第2日目):1,000円

参加申込等について

  • 必要事項を参加申込書に記入のうえ全国交流集会事務局に申し込んで下さい。
  • 道路全国連参加団体以外の団体・個人も参加できます。どちらか1日だけの参加もできます。
  • 参加費用は参加申込後、10月28日までに振り込んでください(振込先は参加申込書に記載)。
  • 宿泊費は当日宿泊施設にて各自ご精算下さい。

活動報告書

例年通り活動報告書を作成します。団体ごとに活動報告書をお送り下さい。今回の集会に参加出来ない団体も活動の状況をお知らせいただけると幸いです。

  • 書式
    • A4版2ページ分。1ページ目の最初に対象道路、団体名、代表者名、連絡先住所
      電話番号・FAX、eメール・アドレスを記載して下さい。
  • 送り先:第37回道路公害反対運動全国交流集会事務局
  • 受付締め切り:2011年10月22日(土曜日)

地域連絡会等でまとめ、一括してお送り頂ける場合はあらかじめご連絡頂けると幸いです。

講演、報告レジュメ

A4版4ページ以内で作成してお送り下さい(原稿締め切り10月28日、送付先は活動報告書に同じ)。

展示、署名、資料配布、書籍販売等

会場前ロビーの丸テーブル、椅子などを利用できます(参考:開催案内・プログラムに写真を掲載しています)。

展示用の発泡スチロール板を用意します。

利用団体は、参加申し込みの際、「その他」の欄に附記して下さい。

福山バイパスと区画整理を考える会 第15回総会と記念講演会

日時:2011年10月2日(日) 13時30分~16時

会場:川口公民館

記念講演「脱クルマも脱原発への道」
上岡直見氏(環境自治体会議・環境政策研究所主任研究員)

今年3月の東日本大震災、とりわけ福島原発事故は収束のめどが立っていません。不要・不急な公共事業の予算は大震災の復旧と復興へ回すべきですが、広島県当局は今年度「福山沼隈道路」に13億円余の巨費を計上し、拒否している地権者が寝込むまで執拗な境界確認を迫っています。
今年の「福山バイパスと区画整理を考える会」の定期総会は、こうした緊迫した状況の中で行われます。
記念講演は、道路、エネルギー、環境問題など、幅広い知見に基づき、「政治談義」でなく「論理と数字で評価する」ことを重視する環境自治体会議・環境政策研究所主任研究員の上岡直見先生に、原発・エネルギー問題を含めた大きなお話しをお願いしております。
ぜひご参加いただきますようご案内いたします。
終了後、講師を囲む懇親会を予定しています(要実費)。

主催:福山バイパスと区画整理を考える会

第18回道路公害反対愛知県民会議総会 記念講演会・運動交流集会

日程:2011年9月23 日(祝)

会場:愛知県保険医協会伏見会議室

※詳細はチラシをご覧下さい。 案内チラシ(297KB)

道路公害反対愛知県民会議では、第18回総会に合わせて下記の通り、記念講演会と県下の第14回道路公害反対運動交流集会を開催いたします。道路公害やまちづくりに関心のある方ならどなたでもご参加いただけます。ぜひ、各団体、市民の皆さんもお誘い合わせの上ご参加ください。

  • 名古屋市中区錦1丁目13-26 名古屋伏見スクエアビル9階
    北側夜間休日入口をご利用下さい。
  • 電話:052-223-0415
  • 10時00分~10時30分 総会
  • 10時30分~12時00分 
    記念講演会「止まらない道路建設をどう考えるか」
    橋下良仁氏(高尾山の自然をまもる市民の会事務局長、道路全国連事務局長)
  • 13時00分~16時00分 運動交流集会

参加費:無料

主催:道路公害反対愛知県民会議

  • 〒466-8655 名古屋市昭和区妙見町19-2 愛知県保険医協会内
    道路公害反対愛知県民会議
  • 電話:052-832-1346
  • FAX:052-834-3584
  • ai-road@triton.ocn.ne.jp

道路問題シンポジウム「石原都知事の道路行政を問う ~都市計画道路事業費16 兆円は震災復興に!~」

日時:2011年7月17日(日)13時30分~16時30分

会場:国分寺労政会館 4階 第4会議室

案内チラシ(574KB)

東日本大震災で未曾有の被害を受けた地域では、復興に向けての努力が続けられており、国会では、復興支援のための財源について、増税も含めて真剣に議論されています。
一方、東京では、4選された石原都知事が、相変わらずの道路づくりを進めています。東京都は今年度、新たな道路建設のために2,387 億円の予算を計上しました。さらに、未着手のものも含め、東京都が整備しようとしている都市計画道路の総事業費は、16 兆円に達します。
東京都の道路行政は、何十年も前に策定された都市計画がほぼそのまま継続され、地元住民の様々な意向を十分に反映することなく実行される、など多くの問題点を抱えています。地元から反対の声も上がっているような道路の建設につぎ込む巨額の予算は、誰もが必要性を認める東日本大震災の復興支援へと、もっと有意義に使うべきではないでしょうか。
シンポジウムでは、東京自治研究センター研究員・伊藤久雄氏のお話の後、都議会会派からパネラーを迎え、東京都の道路行政はどうあるべきか、話し合います。

内容

  • 13時 開場
  • 13時30分~ 講演:伊藤久雄氏「東京都の道路行政のどこが問題か」
  • 14時45分~ パネルディスカッション「東京都の道路行政をどうするべきか」
    • コーディネーター:伊藤久雄氏
    • パネラー:興津秀憲氏(民主党都議)、山内れい子氏(生活者ネットワーク・みらい都議)
  • 16時30分 終了
  • 17時15分~ 懇親会(別会場。要申し込み。会費3,000 円前後)

参加費:300円

申し込み・問合せ先:石原都知事の道路行政を問う会(代表:水口和恵)
e-mail:VZB17246@nifty.ne.jp FAX:042-325-5272

※当日参加も可能ですが、人数把握のため、なるべく事前にお申し込みを(お名前、ご住所、お電話番号かメールアドレス、懇親会参加の有無。懇親会申し込みは7月14日(木)までに)お願いします。

主催:石原都知事の道路行政を問う会

不要・不急な公共事業2011年度予算を震災復興費へ丸ごとシフトしてください

  • 菅 直人  内閣総理大臣
  • 五百旗頭 真  東日本大震災復興構想会議議長

3月11日の東日本大震災は、大地震・巨大津波・レベル7の原発事故が重なり、未曾有の大惨事となりました。とりわけ福島原発の危機は、全く持続可能でない私たちの社会を象徴しており、今までの日本社会のあり方に根底からの見直しを迫っています。

私たちは、被災した方々の生活再建について、市民として連帯と協力の意思を表明するとともに、国会と内閣が生活再建を最優先とした政策・事業を採用すべきだと考えます。

不要・不急な公共事業の2011年度予算約二兆四千億円は、復興財源としてシフトすべきです。その理由は、次のとおりです。

(1) 「もんじゅ」等の原子力発電開発関係事業はすべて凍結のうえ、早急に廃止に向けて政策変更をしなければならない。

(2) 原子力開発・道路整備・港湾整備・空港整備・新幹線・農業農村整備・林野公共・ダム事業等はいずれも自然生態系の破壊に繋がる恐れがある。生物多様性条約会議のホスト国である日本政府には、昨年議決された「愛知ターゲット」を守ることが求められており、これらの事業の執行は慎重でなければならない。

(3)原子力開発・道路整備・港湾整備・空港整備・新幹線・農業農村整備・林野公共・ダム事業等は急を要する事業ではないうえに、そのほとんどは計画から完成まで数十年かかる事業であるため、事業期間延長の影響が小さい。

(4)予算執行に係る技官や事業者、資材も、被災地のインフラ復旧へシフトできる。

(5)ダム事業はそもそも見直し中であるため、予算シフトの影響が最小限に抑えられる。

一方で、ダム等の不要・不急な公共事業への予算のシフトすらなされないまま、大量の国債を発行したり、増税を行ったり、国民生活に直結する予算を削減したりすることは、決して認められません。

私たちは、国民の代表たる国会と内閣の主導によって、不要・不急な公共事業2011年度予算約二兆四千億円を震災復興費へ丸ごとシフトさせることを、強く求めます。

2011年6月20日

  • 全国自然保護連合
  • 道路住民運動全国連絡会
  • ラムサール・ネットワーク日本
  • 水源開発問題全国連絡会

「不要・不急な公共事業2011年度予算を震災復興へ」集会の順延について

緊急お知らせ「6月20日に予定していた2つの集会を順延します」

6月20日に開催を予定していた2つの集会(「ダム事業検証検討の実態報告会」と「不要・不急な公共事業2011年度予算を震災復興へ」)と要請行動を順延することにいたしました。
突然の日程変更で皆様には大変なご迷惑をおかけすることになりました。まことに申し訳ございません。
理由は次のとおりです。

  • 日本学術会議 土木工学・建築学委員会 河川流出モデル・基本高水評価検討等科会 最終会が20日午前11時から、と設定されました。
    この分科会は八ッ場ダム事業の治水上の根拠となっている基本高水流量に多くの疑義が出され、馬淵澄夫前・国交大臣が学術的な検証が必要と判断して、その検証を日本学術会議に依頼したものです。
    水源連事務局関係者はこの会議を傍聴し、必要に応じて意見書の提出を行ってきました。
    この分科会は残念ながら、科学的な判断がされず、国交省の数字を再び容認する方向になりましたが、水源連事務局は20日に開催される同分科会に意見書を提出し、最後の分科会を監視しなければなりません。
     このような次第で、20日の午前中は集会開催が無理になりました。
  • 午前の部の集会と午後の部への集会、省庁・政党への要請行動はセットになっていますので、20日の行動はすべて順延せざるをえなくなりました。
  • 国会がきわめて不透明なため、国会議員が集まりにくい状況になっています。

集会の開催日程

国会の会期延長期間が決定した時点で、開催日程を決めます。
皆様に大変なご迷惑をおかけして本当に申し訳ありませんが、集会の順延を皆様の周りの方にお伝えくださるよう、お願いいたします。
新たな日程が決まり次第、皆様にお知らせいたしますので、そのときはよろしくお願い申し上げます。

第30回全国交流集会 外環道路と第二湾岸道路に反対する特別決議

千葉大学医学部が千葉県内の小学生を対象に実施した喘息発症率調査は、交通量の多い幹線道路が通る地域にある学校での喘息発症率が、田園地域の学校に比べ有意に高いことを示している。中でも市川市は田園部である館山市と較べ、3.62倍もの発症率であることが明らかにされている。子供たちをいつまでもこうした大気汚染の環境に置き続けるならば、子供たちの健康を守るべき立場にある我々大人の責任が問われることになる。

外環道路計画は市川市と松戸市を12キロにわたって縦断する。湾岸道路、京葉道路、北千葉道路という三つの高速道路との間に巨大なジャンクションが計画されているほか、4ヵ所ものインターチェンジが学校や住宅の間近に造られる計画である。住民の立ち退きが2,000戸を超え、接続道路などを含めると2,700戸という数字に達する。これは全国でも例を見ない規模であり、まさに「まち破壊の道路」と言わなければならない。

今、国や道路公団は都心の渋滞緩和を理由にこの外環計画の推進を図っているが、この道路計画はもともと、埋め立てなど千葉県の湾岸開発に伴い、湾岸と内陸部を結ぶ物流対策として計画された大幹線道路であり、道路建設の目的は都心の渋滞緩和とは無縁である。

市川市と松戸市の住民は実に34年にもわたる粘り強い反対運動によってこの道路計画を阻止し、クロマツの残る町並みや、緑多い里山を守ってきた。この道路計画にはすでに5,000億円が投じられているが、事業遂行にはなお1兆円もの事業費が必要とされている。「なお1兆円もの費用をかけて公害をもたらす道路を造る必要があるか」と考えれば、計画路線内の用地買収が進んだことは何らこの計画を正当化する理由にはならない。しかも国、公団が取得した用地には貴重な遺跡や豊富な地下水、1万年を超える自然堆積物が存在することも明らかになっている。「これらを生かし外環のないまちづくりを進めるべきだ」とする住民の主張を我々は断固支持するものである。

一方、第二湾岸道路は干潟保全を求める幅広い市民の運動で、埋め立て計画が白紙撤回された三番瀬に計画されている。埋め立てが中止になっても巨大な高速道路が建設されれば三番瀬の自然は大きく傷められ、三番瀬の生態系が重大な影響を受けるだけでなく、道路からの排気ガスによって湾岸地域の大気汚染が一層進むことは目に見えている。千葉県は第二湾岸道路建設に固執する理由として既存の湾岸道路の交通量増加、特に外環が接続した場合の交通量増加をあげている。しかし実際の湾岸道路の交通量は近年、減少傾向を示しており、外環道路さえ建設しなければ第二湾岸道路を建設する理由はなくなる。千葉県が第二湾岸道路を必要としている説明は、クルマの交通量を抑制することなく、際限なく道路を造り続けていくことの愚かさを示すだけである。

三番瀬はシギやチドリなど、水鳥の日本最大級の飛来地であり、冬場には10万羽を超えるスズガモが見られる。一方、三番瀬の干潟は13万人分の浄化能力を持ち、東京湾の浄化にも役立っているし、東京湾に生息する魚類の稚魚が育つ場所として東京湾の漁業にとってなくてはならない場所でもある。このような三番瀬を早期にラムサール条約に登録し、恒久的に保全するためにも我々は第二湾岸道路計画の撤回を強く求め、ここに決議する。

2004年10月10日

  • 第30回道路公害反対運動全国交流集会

第30回全国交流集会アピール

第30回道路公害反対運動全国交流集会は「道路政策の転換を」というスローガンのもとに41団体、160名が参加し、千葉県市川市で開催された。

本年4月には圏央道あきる野の土地収用反対裁判で東京地裁は圏央道計画が住民に騒音と大気汚染による公害をもたらす恐れの高い道路計画であると断じ、「こうした瑕疵ある道路計画は違法であり、事業認定ならびに収用採決を取り消す」という画期的な判決を下した。国道43号線、西淀川、川崎、尼崎、名古屋、東京と続いてきた道路公害裁判は道路公害が住民に深刻な健康被害をもたらしている事実を明らかにし、道路管理者としての国、自治体、道路公団などの責任を断罪する判決が下っている。それにもかかわらず高速道路を中心とするクルマ優先、開発優先の大規模幹線道路建設は全国で進められている。あきる野判決はこうした国などの姿勢の違法性を厳しく指摘し、公害被害を未然にくい止めようとする司法の姿勢を示すものである。この意味であきる野判決は道路公害裁判の闘いの上に勝ち取った我々住民運動全体の勝利判決である。我々は今後この勝利判決を基礎に、あきる野裁判控訴審をはじめ、全国各地で展開されている公害道路阻止の闘いの勝利と東京大気汚染公害裁判の完全勝利をめざし、公害被害者の救済と道路公害・車公害の根絶を期するものである。

小泉内閣の進めてきた道路公団民営化は無駄で有害な高速道路を借金で造り続けるという従来の制度を改めることができなかったばかりか、高速道路を税金で建設するという道を開き、さらには破綻した公団の事業を地方自治体に押し付ける動きにさえなっている。政府が財政難を理由に福祉関係や医療の予算を減らすなか、また国民の7割が「これ以上高速道路は必要ない」と考えるようになっている今、このように高速道路建設の借金の付けを何重にも国民に負担させる政策は国民に到底受け入れられない。政府はこうした国民の意識に目を向けるべきである。

「一度始めたら止められない」と言われてきた公共事業もダムや埋め立てなどの分野では見直しが行われ、中止される事業も出てきている。この流れを道路事業の分野にも導かねばならない。戦後の経済復興を目的に作られた道路整備緊急措置法が経済大国となったとされる今もなお継続し、道路を造ることだけを目的とした税金や借金で高速道路を造れる制度を温存しているのは、ゼネコンを頂点とする土木産業と癒着した政治のゆがみを象徴するものである。地球温暖化やヒートアイランドの現象が年々進むなか、都市とその周辺の緑地や水辺を保全することは高速道路建設よりはるかに緊急性を有する。また迫り来る高齢化社会への対応こそが、多くの国民が望む緊急の課題である。

今日、都市再生、都心の渋滞緩和を理由に大都市周辺の環状方向の高速道路を建設しようとする動きが急である。しかしながらこうした道路の目的はネットワーク化により高速道路の機能を高め、クルマによる物流を盛んにすることにある。したがってこうした道路の建設は都市周辺交通のクルマへの依存性を一層強め、都心への自動車交通を増大させ渋滞を促進する。渋滞緩和のためには自動車交通の抑制こそが唯一の方策である。都心からクルマを締め出し、人間のまちを取り戻すとともに、安くて使いやすい公共交通を整備する努力が世界各地の都市で行われている。我が国においてもこうした施策への転換が急務である。

今や道路政策の転換は自然保護やまちづくりに取り組む住民運動、市民運動からも強く求められている。「道路は聖域」として行政の裁量にゆだねられている時代は終わった。道路についての情報は計画段階を含め、すべての段階で公開されるべきであり、道路そのものの必要性や環境への影響など道路計画がもたらすマイナスを含めた議論を通じ、道路計画に住民の意見が反映できる制度が必要である。我々はこうした制度の確立を国、自治体に対し強く求めるものである。

2004年10月10日

  • 第30回道路公害反対運動全国交流集会

第32回全国交流集会アピール

第32回道路公害反対運動全国交流集会は「道路行政の民主的転換を求めて」のスローガンのもと、東京で開かれました。集会には広島、兵庫、大阪、奈良、京都、愛知、神奈川、千葉、埼玉、東京より200名が参加しました。

環境の世紀といわれて始まった21世紀も、すでに5年が経過しました。しかし、全国各地ゼ20世紀よりも環境を破壊する公共事業が進んでいます。道路建設もしかりです。

9月28日、東京高等裁判所は東京大気汚染公害訴訟の結審にあたり、「解決勧告」を言いわたしました。内容は、「原告(大気汚染公害被害者)の多くの方が亡くなっている。裁判所としては、出来る限り早く、抜本的、最終的な解決を図りたい。」というものであった。これは、被害者の救済制度を早急につくれと言う事に他なりません。

国道43号線、西淀川、川崎、尼崎、名古屋、東京と続いた道路公害裁判は、道路公害が住民に重大な被害をもたらしている事実を明らかにしましたが、先の「解決勧告」は、その被害がより深刻になっていることをものがたっています。

しかし、高速道路を始め、大規模な幹線道路建設は依然として全国で進められています。また、大型の都市計画道路も然りです。東京では、石原都政のもと、オリンピックを口実に道路建設を強行しています。

こうした一方的な道路行政のあり方に対し、私たちは行政への働きかけをよりいっそう強めなければなりません。

今や国と地方を合せると1000兆円ともいえる借金をかかえています。道路公団は昨年10月より民営化され、公団負債の穴埋めや不採算路線へは税金投入の道さえ開きました。民営化したことによる情報公開の後退も危惧されます。今後、政府と民営会社の動向を監視する必要があります。

これ以上ムダで有害な道路建設は必要ありません。国は道路事業を進めるにあたって、その公正性と透明性を高めると公言し、計画の早い段階から住民に情報を提供し、住民との合意形成を図ると言っています。しかし、これらは現場では活かされていません。あいも変わらず一旦決めたものは強引に進めているのが実情です。一度始めたら止まらないと言われてきた公共事業もダムや埋め立てでは見直しが行われ、中止する事業も生まれています。

車優先から人間優先の社会に政策を転換するときです。この2日間で討論した中身を地域に帰って報告し、仲間を増やしましょう。そして、運動の輪を広げましょう。道路政策の転換は、自然保護やまちづく りに取組む住民運動、市民運動のみならず、国民の多くから求められています。

2006年10月15日

  • 第32回道路公害反対運動全国交流集会